アビスのお話

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  それも愛  

「おーい、ガイ。何してるんだ」
「あ、ルーク。これを見てくれ。最新式の音機関コイルだ」
「へえ、これってあのタルタロスにたくさん積んであったやつか」
「何言ってるんだ。全然違うぞ」
「だけど、形はそっくりじゃないか」
「いーや、タルタロスに積んであるのは、2年前のモデルでCPF−9205とその改良版の9207だ」
「……(しまった。また、始まった)……」
「で、CPF型のやつは、小型で出力が大きいんだけど、発熱が云々かんぬん」
「……。ガイ、そろそろ、行こうぜ」
「今回、手に入ったこれはCPF−5000だ」
「……。(番号以外に何が違うんだ)……」
「まず、同じ大きさでパワーが256倍。しかも、喰うエネルギーは今までの半分でいいんだぜ。だから、発熱量が×××」
「おや、ガイ、手に持っているのは、ひょっとして新式のものではありませんか」
「大佐、そうですよ。これが例の5000って奴ですよ」
「初めて見ますね。先週、発表されたというのは聞いていたのですが、こうして見ると、ずいぶんと小さいですね」
「だろ……。それなのに、ここんとこ見てくれよ。このコネクタの部分がさ……」
「……(コネクタなんてささりゃいいだろうに。さてと、大佐も来たら、もっと長くなるからな。さっさと退散して)……」
「なるほど、これは便利ですね。って、ルーク、どこへ行くんですか」
「ああ、いや、ちょっとティアに頼まれていたことを思い出して……」
「変ですね。ティアなら、アニスと一緒にさきほどでかけましたよ。それより、このコイルをもう少しご覧になって、勉強したらいかがでしょう」
「ルーク、教えてやろうか」
「いや、遠慮させてもらいたい……」
「この私が申し上げているのですよ」
「はい、勉強させていただきます」
「ルーク、任せろよ」
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